- 林業って何が危険なんだろう?
- 林業で安全に働きたい!
こんにちは!
8my(@8my__)です
林業での労災発生率は、全産業の中で最も高いです
全産業の平均と比べると、約10倍
圧倒的に危険です
今回は、林業で働いている僕が思う
林業で危険なことベスト5
をまとめました
林業で危険なことベスト5
1位 | 伐木作業 |
2位 | 集材作業 |
3位 | 重機の運転 |
4位 | チェーンソー、刈払機のキックバック |
5位 | 蜂 |
1位:伐木作業
木を伐り倒す作業です
林業のメインともいえる仕事ですが、これが最も危険
実際に、死亡者数も伐木中が半数以上を占めています↓
足場の悪い山の中で、チェーンソーを使って、重量物を伐り倒す…
こんな作業が安全なわけありませんからね
僕の経験上、
- 傾いている
- 枝葉が片側に偏る
などで、重心がずれている木(偏心木)の伐倒が特に危険
裂けあがったり、違う方向に倒れたりする可能性が高いです
昼から
— FFLD 【 FlyFisher lumberjack dad 】 (@fflumberjackdad) March 10, 2021
楢の偏心木パラダイス… pic.twitter.com/c2ZWZGwFN8
『木を伐る=最も危ない作業』という意識をもつことが大事だね
2位:集材作業
伐り倒した木を集める作業
グラップルやウインチ、架線集材機を使います
山は傾斜があるので、上からの落下物には要注意
また、ウインチ・架線集材機を使う場合は、
- オペレーター
- 玉掛け者
の複数人で作業することが多いため、コミュニケーションも大切です
3位:重機の運転
効率よく仕事をするため、林業でも機械化が進んでいます
- 道つけ⇒バックホウ
- 木を伐る⇒ハーベスタ
- 集材する⇒グラップル
- 造材する⇒プロセッサ
- 運ぶ⇒フォワーダ
など
このように、どの作業工程でも重機を使います
重機のオペレーターはキャビンの中なら比較的安全です
しかし、他の人に大怪我をさせる可能性があります
重機は力が強く、下手すれば死亡事故になるので、コミュニケーションを密にとることが重要です
また、山では基本的に地盤がよくないので、転落の危険もあります
慎重に無理のない運転を心掛けたいですね
4位:チェーンソ、刈払機のキックバック
キックバックは、作業中にチェーンソー、刈払機が急に跳ね上がる現象
チェーンソーの場合は、バーの先端上部が材に当たると危険
バーが自分に向かって跳ね上がってきます↓
刈払機の場合は、刈刃の右上1/4が物にあたると危険
反対側に刈刃が跳ね返ります↓
キックバックが起こりやすい位置で切るのは危険
5位:蜂
山には危険な生き物が多くいます
例えば、
- クマ
- マムシ
- ダニ
など
しかし、普段これらはあまり気になりません
クマやマムシは人がいることに気づけば逃げていきますし
ダニは、8年ほど林業をしていますが、噛まれたことがありませんからね(気づいてないだけ?)
でも、蜂だけは要注意
蜂は近づくと、攻撃してきます
蜂の巣を刺激なんかしたら、もう大変
集団で襲ってきます。
しかも、巣の位置がわかりづらい
葉っぱの裏や、木の中ならまだ気づけるんですが…
土の中に巣をする蜂もいますからね
林業で蜂に対するちょっとした講習してたけど見つけたら戦うより逃げろやね
— なれ (@NareBass) September 7, 2016
夏~秋は要注意の季節
林業で安全に働くための対策5つ
1 | 上下作業の禁止 |
2 | 近接作業の禁止 |
3 | 道具・重機のメンテナンス、準備 |
4 | 横着しない |
5 | あせらない |
上下作業の禁止
斜面の上から落ちてくる、石、株、丸太、伐倒木などに当たると最悪死にます
なので、斜面の上下に分かれて作業するのは絶対にダメ
自分が作業する時には、上下に人や重機がいないか必ず確認しましょう
近接作業の禁止
林業では他の人と離れて作業するのが基本です
法律でも以下のように定められています
- 木を倒す時
⇒樹高の2倍以内は立入禁止 - 重機を運転するとき
⇒作業半径内は立入禁止 - 刈払機を運転するとき
⇒作業者から5m以内は立入禁止
など
どうしても他の作業者の近くに行く必要がある場合は、笛を吹くなどして合図しましょう
道具・重機のメンテナンス、準備
メンテナンスをされていない道具や重機を使うと危険です
100%の能力が発揮できないので、事故の元です
取扱説明書を読んで、こまめにメンテナンスをしましょう
また、現場に適した道具を準備することも重要
例えば、
- 灌木が多い現場なら、刈払機で事前に刈る
- 木に登って枝を伐るなら、チェーンソーではなく手ノコにする
- 蜂がいそうな現場なら殺虫剤を持って行く
などですね
横着しない
「まぁ、大丈夫だろう」
と考えて、作業手順を省いたり、確認しないのは本当に危険です
事故が起きてからでは、取り返しがつきません
痛い思いをするかもしれませんし、事故対応には膨大な時間がかかります
面倒でも正規の手順でやるのが一番早く、安全です
決められた作業手順を省くのは止めましょう
分からないことがあれば、上司に確認!
あせらない
あせるとロクなことがありません。
- 判断力が鈍る
- 周りが見えなくなる
- 仕事が雑になる
など、百害あって一利なし
林業は危険な仕事なので、焦りは禁物です
こういう姿勢で仕事に取り組むのが良いと思います↓
- 安全第一
- マイペース
- 周りを気にしない
- 真面目に取り組む
ただ、『急かす上司』もいます(僕からしたら論外ですが…)
そういう人と焦った状態で仕事をするのは、本当に危険
自分が事故を起こす前に、作業班を変えてもらうか、職場を変えましょう
上官や上司の無能さを見抜けないと死ぬからね。林業では特に。
— 如月 宗一郎 (@S_kisaragi) April 8, 2017
さいごに
再度、林業で危険なことを確認↓
1位 | 伐木作業 |
2位 | 集材作業 |
3位 | 重機の運転 |
4位 | チェーンソー、刈払機のキックバック |
5位 | 蜂 |
林業が危険な仕事であることは間違いありません
ランキングに挙げたこと以外でも、まだまだ危険なことはあります
「林業は自然の中でのんびり働けそうだなぁ」
そんな気持ちで就職すると、イメージとの違いに愕然とするはずです
『林業は危険』
このことを常に意識して、安全第一で仕事をしたいですね
さいごまで読んでいただき、ありがとうございました!
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