【現役の木こりが教える】林業で危険なことベスト5(対策あり)

林業
この記事はこんな人におすすめ

  • 林業って何が危険なんだろう?

  • 林業で安全に働きたい!

 

こんにちは!

8my(@8my__)です

僕のプロフィール

  • 林業歴8年

  • フォレストリーダー

 

林業での労災発生率は、全産業の中で最も高いです

出典:林野庁

全産業の平均と比べると、約10倍

圧倒的に危険です

今回は、林業で働いている僕が思う

林業で危険なことベスト5

をまとめました

 

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林業で危険なことベスト5

1位 伐木作業
2位 集材作業
3位 重機の運転
4位 チェーンソー、刈払機のキックバック
5位

1位:伐木作業

木を伐り倒す作業です

林業のメインともいえる仕事ですが、これが最も危険

実際に、死亡者数も伐木中が半数以上を占めています↓

出典:林野庁

足場の悪い山の中で、チェーンソーを使って、重量物を伐り倒す…

こんな作業が安全なわけありませんからね

 

伐木作業での危険ポイント

など

僕の経験上、

  • 傾いている
  • 枝葉が片側に偏る

などで、重心がずれている木(偏心木)の伐倒が特に危険

裂けあがったり、違う方向に倒れたりする可能性が高いです

『木を伐る=最も危ない作業』という意識をもつことが大事だね

2位:集材作業

グラップル集材(出典:京都府林業労働支援センター

伐り倒した木を集める作業

グラップルやウインチ、架線集材機を使います

ウインチ集材(出典:三重県

架線集材(出典:山口県

集材作業での危険ポイント

  • 上方からの落下物
    災害事例

  • 別の材、石、株などが動き出す
    災害事例

  • ウインチ、玉掛用ワイヤーが切れる

など

山は傾斜があるので、上からの落下物には要注意

また、ウインチ・架線集材機を使う場合は、

  • オペレーター
  • 玉掛け者

の複数人で作業することが多いため、コミュニケーションも大切です

 

3位:重機の運転

木を伐倒するハーベスタ(出典:林野庁

効率よく仕事をするため、林業でも機械化が進んでいます

  • 道つけ⇒バックホウ

  • 木を伐る⇒ハーベスタ

  • 集材する⇒グラップル

  • 造材する⇒プロセッサ

  • 運ぶ⇒フォワーダ

など

このように、どの作業工程でも重機を使います

 

重機の運転での危険ポイント

など

重機のオペレーターはキャビンの中なら比較的安全です

しかし、他の人に大怪我をさせる可能性があります

重機は力が強く、下手すれば死亡事故になるので、コミュニケーションを密にとることが重要です

また、山では基本的に地盤がよくないので、転落の危険もあります

慎重に無理のない運転を心掛けたいですね

 

4位:チェーンソ、刈払機のキックバック

キックバックは、作業中にチェーンソー、刈払機が急に跳ね上がる現象

チェーンソーの場合は、バーの先端上部が材に当たると危険

バーが自分に向かって跳ね上がってきます↓

出典:伐木造材作業者必携

刈払機の場合は、刈刃の右上1/4が物にあたると危険

反対側に刈刃が跳ね返ります↓

出典:大分県

 

キックバックの危険ポイント

急に制御不能になり、刃が跳ね上がる
災害事例

キックバックが起こりやすい位置で切るのは危険

 

5位:蜂

山には危険な生き物が多くいます

例えば、

  • クマ
  • マムシ
  • ダニ

など

しかし、普段これらはあまり気になりません

クマやマムシは人がいることに気づけば逃げていきますし

ダニは、8年ほど林業をしていますが、噛まれたことがありませんからね(気づいてないだけ?)

 

でも、蜂だけは要注意

蜂は近づくと、攻撃してきます

蜂の巣を刺激なんかしたら、もう大変

集団で襲ってきます。

しかも、巣の位置がわかりづらい

葉っぱの裏や、木の中ならまだ気づけるんですが…

土の中に巣をする蜂もいますからね

夏~秋は要注意の季節

 

林業で安全に働くための対策5つ

1 上下作業の禁止
2 近接作業の禁止
道具・重機のメンテナンス、準備
横着しない
あせらない

上下作業の禁止

斜面の上から落ちてくる、石、株、丸太、伐倒木などに当たると最悪死にます

なので、斜面の上下に分かれて作業するのは絶対にダメ

自分が作業する時には、上下に人や重機がいないか必ず確認しましょう

 

近接作業の禁止

林業では他の人と離れて作業するのが基本です

法律でも以下のように定められています

  • 木を倒す時
    ⇒樹高の2倍以内は立入禁止

  • 重機を運転するとき
    ⇒作業半径内は立入禁止

  • 刈払機を運転するとき
    ⇒作業者から5m以内は立入禁止

など

どうしても他の作業者の近くに行く必要がある場合は、笛を吹くなどして合図しましょう

 

道具・重機のメンテナンス、準備

メンテナンスをされていない道具や重機を使うと危険です

100%の能力が発揮できないので、事故の元です

取扱説明書を読んで、こまめにメンテナンスをしましょう

 

また、現場に適した道具を準備することも重要

例えば、

  • 灌木かんぼくが多い現場なら、刈払機で事前に刈る

  • 木に登って枝を伐るなら、チェーンソーではなく手ノコにする

  • 蜂がいそうな現場なら殺虫剤を持って行く

などですね

 

横着しない

「まぁ、大丈夫だろう」

と考えて、作業手順を省いたり、確認しないのは本当に危険です

事故が起きてからでは、取り返しがつきません

痛い思いをするかもしれませんし、事故対応には膨大な時間がかかります

面倒でも正規の手順でやるのが一番早く、安全です

決められた作業手順を省くのは止めましょう

分からないことがあれば、上司に確認!

 

あせらない

あせるとロクなことがありません。

  • 判断力が鈍る

  • 周りが見えなくなる

  • 仕事が雑になる

など、百害あって一利なし

林業は危険な仕事なので、焦りは禁物です

こういう姿勢で仕事に取り組むのが良いと思います↓

  • 安全第一

  • マイペース

  • 周りを気にしない

  • 真面目に取り組む

 

ただ、『急かす上司』もいます(僕からしたら論外ですが…)

そういう人と焦った状態で仕事をするのは、本当に危険

自分が事故を起こす前に、作業班を変えてもらうか、職場を変えましょう

 

さいごに

再度、林業で危険なことを確認↓

1位 伐木作業
2位 集材作業
3位 重機の運転
4位 チェーンソー、刈払機のキックバック
5位

林業が危険な仕事であることは間違いありません

ランキングに挙げたこと以外でも、まだまだ危険なことはあります

「林業は自然の中でのんびり働けそうだなぁ」

そんな気持ちで就職すると、イメージとの違いに愕然がくぜんとするはずです

 

『林業は危険』

このことを常に意識して、安全第一で仕事をしたいですね

さいごまで読んでいただき、ありがとうございました!

 

【 おすすめ記事 】

林業は危険な仕事ですが、

良いところも多くあります

林業で働くメリット・デメリットこちらでまとめています↓

林業で働くメリット・デメリットまとめ

参考にしてくださいね^^

この記事を書いた人
8my

投資、生活が豊かになる方法を探すことが好き。大企業で社畜→2年半で逃げ出す→田舎で木こりに転職→節約生活→積立投資とブログ開始→豊かで自由な生活を送るために日々模索中。目標はセミリタイア。金融資産2,200万。34才。娘2人。このブログでは、仕事(林業)のこと、投資のこと、生活の質を上げるための方法を発信します。

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